xcpaコア業務のBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)とは(1/3)
- Shogo Yoshimi
- 2月7日
- 読了時間: 3分
企業が持続的に成長し続けるためには、単に業務効率を上げるだけでなく、データを最大限に活かして意思決定スピードや情報の正確性を高めることが必要不可欠です。
そこで注目されるのが、ビジネスプロセス・リエンジニアリング(BPR)とデータマネジメント(DM)。この2つを掛け合わせて組織全体を最適化することで、新たな価値創出やリスク低減を可能にします。
BPRとは
BPRは、既存のビジネスプロセスを根本的に再設計し、劇的なパフォーマンス向上を狙う手法です。
As-isの把握:現状の業務フローを分析し、どこにボトルネックや非効率が潜んでいるのかを洗い出します。
To-beの定義:理想形を描き、そこに至るための方法(システム化・アウトソース化など)を検討します。
ギャップ分析:現状と理想形との違いを分析し、明確にします。
改善施策の策定・実行:必要な施策を立案・実行して変革を進めます。
財務報告プロセスひとつとっても、実は「データの取り扱い」がカギとなります。最終的にアウトプットされる財務データの質と正確性を高めるためには、各ステップでのデータ項目やデータモデルを適切に設計・管理することが欠かせません。
データマネジメントとは
組織が保有する膨大なデータを「ビジネスに活かせる状態」に維持し、必要に応じて進化させる組織的な活動がデータマネジメント(DM)です。
サイロ化(スパゲッティ化):既存システムが独立に作られ、データの流れが複雑化
データの意味・出典が不明:どのデータをどのように使えばよいか分からない
データ品質の低さ:入力ミスや重複データが横行し、正確性・信頼性が損なわれる
オーナーシップの欠如:誰が責任者なのか不明で統合的な改善が行われない
これらの課題は、ビジネスの根幹にあるBPRとも密接に関係します。BPRを進める上では、データプロセスの最適化と並行してデータの品質をいかに保つかが重要なのです。
なぜ2つを組み合わせるのか
BPRは主にプロセスの再設計にフォーカスしますが、データの整合性や品質が悪いままでは、理想のプロセスを動かしても本来の成果が得られません。たとえば、統合されたデータモデルを構築せずにシステム化を急ぐと、後々さらなるスパゲッティ化に苦しむことも…。
だからこそ、BPRとDMは一体で考える必要があるのです。
プロセス設計と同時にデータモデルの標準化やメタデータ管理を進めることで、“筋の良い”データ基盤を構築し、最終アウトプットの品質を抜本的に引き上げることができます。
BPRとDMを同時に進めることは一見大変そうに思えますが、実はこれが最も効果的な投資になるケースが多いです。もし「うちの組織はまだまだ手探りで…」とお悩みでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。
デジタル×財務会計の経験豊富な公認会計士が問題点の洗い出しから実行支援まで、一貫してサポートいたします。
「プロセス×データ」の最適化に興味がある、業務を根本から変えたい、けれど何から始めればいいか分からない。そんな皆様のために、次回はBPRの具体的な進め方やデータモデル最適化について、さらに深く掘り下げていきます。ぜひご期待ください!

コメント